ガラスコーティング車に洗車機NG?使っちゃダメな条件とは?
2024/04/22
ガラスコーティングをした愛車。
美しさを維持する為に定期的な洗車は欠かせませんが、自分で洗うのは面倒だし、手洗いを依頼すると出費が・・・・。
手っ取り早く洗車機に入れてしまいたいけど、『コーティングを施工した車を洗車機に入れてもいいの?』
この記事では、当店のお客様からも頻繁に聞かれるこの質問に対して我々コーティングの専門店の目線から徹底的に解説していこうと思います。
洗車機はブラシの種類で傷のつき具合に差が出る!
洗車機に使われるブラシは洗車選びにおいて最も重要な要素となります。
以前主流だったプラスティックブラシやゴムタイプのブラシは物凄く傷がつきやすいです。
一方、現在の主流はスポンジブラシになり昔に比べるとコーティングを施工している車両なら以前に比べれば傷はつきにくくなりました。また最近ではブラシを使わないノンブラシ(ノーブラシ)タイプの洗車機も出てきて傷がつかないから安心と話題になっています。
スポンジブラシタイプ洗車機の特徴
スポンジブラシタイプの洗車機はスポンジでできたソフトブラシによって洗車します。スポンジブラシは傷を軽減しながらも洗浄性を高める設計となっていて、比較的コーティング層を傷めずに優しく洗車できると言われています。
ノーブラシタイプ洗車機の特徴
ノンブラシは言葉の通り、ブラシの代わりに高圧のジェット噴射によってブラシを使わない状態で汚れを洗い流します。摩擦が少ない分傷がつかないので洗車機最大のデメリットであるキズがつくという点を完全に払拭したのがこのタイプ。
ブラシタイプの場合、前に使用した人の砂が傷の原因にもなりませんし、洗車コースで放出されたシリコン成分が付着する心配もありません。洗車費用も数百円ほどと安いので頻繁に利用しても良いでしょう。(純水を使用していない場合はシミになるので注意)
ノンブラシタイプは安心で便利な反面、固着した汚れは落ちないので、性能の良いコーティングを施工して汚れが落としやすい状態になっているか、事前にケミカル(洗剤)を吹きかけて汚れを落ちやすくするなど、ひと手間を加えると幾分汚れは落としやすくなります。
洗車機のメリットは何と言ってもこの4つ
- 洗車の労力がかからないので楽チン
- 短時間で洗車が終わるので忙しい時でも手軽に洗える
- ガソリンを入れるついでにいつでも洗車できる
- 洗車費用が数百円〜と安いのでお財布に優しい
洗車機の利用の流れ
STEP 1・・・洗車機の入り口に設置されているパネルから希望のメニューを選ぶ
STEP 2・・・表示金額分の現金又はプリカを投入
STEP 3・・・車を所定の位置に移動させ、スタートボタンを押して洗車開始
STEP 4・・・洗車が完了したら車を拭きあげコーナーへ移動し、水分を拭き取り完了
とにかく手軽な洗車機ですが、デメリットがあることも意識した上で利用するようにしましょう。
洗車機のデメリット、課題はいつの時代も、『洗車キズ』
洗車機の歴史を見てみると、初期はプラスティックやゴムといった硬い材質を使ったブラシの洗車機が主流でした。その後、改善が繰り返され、今ではノンブラシの洗車機まで登場していますがやはり洗車傷をゼロにすることと汚れをしっかりと落とし切ることの『両立』は今のところ達成できているとは言えません。
『警告』こんな時の洗車機の使用はさらに危険!
改良が重ねられて従来の洗車機よりも傷がつきにくくなったと言われる近年の洗車機ですが、以下の2つの条件に当てはまる時は特に絶対に使用しない方が良いです。
- 砂埃、汚れが多く着いた状態のまま洗車機に入れる
- 黄砂の時期(3月〜5月頃まで)に洗車機を利用する
この2つは絶対に避けて頂きたいです。どちらの場合も1回洗車機を使用しただけで車全体が洗車傷だらけにしてしまう危険性が最も高い条件になります。
洗車ブラシが柔らかいスポンジだったとしてもそこに鋭い砂が付着した状態でボディーを叩けばボディーをヤスリがけしているような状態になり、せっかく高い費用を支払ってコーティングをしたとしても太刀打ちできません。
ワックスコースや撥水コースも注意が必要
ワックスコース、撥水コースなどを利用すると水はじきはよくなるので気持ちがいいですよね?千円くらいの追加費用を費用だけでついでに施工できて、汚れも付きにくなりそうだし良いことばかりに感じます。
しかし実際はその反対。
ワックス洗車を利用すると撥水させるためのシリコンを塗装面に塗りたくった状態になり、ベタベタの状態になり、砂や埃、汚れを呼び寄せることになるのでむしろ汚れやすい状態を作ってしまいます。
そうなればまたすぐに洗車機を利用したくなり、またベタベタに、またすぐ汚れてすぐに洗車機を利用するという高速無限ループ状態に陥り、傷のリスクは増え、洗車費用も案外かかってしまっているということにもなりかねません。
さらに悪いのは撥水剤の中に含まれるケイ素分が塗装表面に固着し撥水洗車の利用回数に比例して積もって行き、鍾乳洞のように時間をかけて分厚い層になってしまい塗装の艶を封じ込め、クレーター状の陥没を作ってしまうので避けた方が良いでしょう。
洗車機の主なメニュー
洗車機のメニューはお店によって種類や内容が異なりますが、このようなメニュー構成になっていることが多いです。
- 水洗い洗車
- シャンプー洗車
- ワックス洗車
- 撥水コート洗車
- ポリマーコート洗車
ガラスコーティング施工車の表面はこんな構造
コーティング無しの状態の車は塗装が常に外気に露出した無防備な状態なのでコーティング施工車に比べてダメージを受けやすくなります。
対して、ガラスコーティングを施工した車は塗装面を覆う様にして強靭なガラス被膜が形成されます。(セラミックコーティングも同様の構造)
この強靭なガラス皮膜が、ボディを傷や花粉、黄砂、紫外線、酸性雨、傷etc…から保護する役目を果たすと同時に、車に輝く光沢を作りだし、愛車をより魅力的に演出します。
ガラスコーティング車に洗車機を使うとどうなる?
では、ガラスコーティングやセラミックコーティング施工車を洗車機で洗車するとどんな事が起こるのでしょう。
- ブラシで砂を擦り付けられ、ボディに洗車キズがつく。
- 同じ機械を他の人も使うことから、水洗い洗車を選んでもワックス剤などが付着する可能性がある。
洗車キズがつくことでコーティング皮膜のコンディションが低下し、艶が損なわれたり、さらに汚れがつきやすくなる、汚れが落としにくくなる、傷に対しての保護性能が衰えるなど、本来のコーティングの性能を徐々に低下させていく可能性があります。
ガラスコーティング車に洗車機、ダメじゃないが勿体ない
上で述べた洗車機によるリスクを考えれば、基本的には洗車機は使用しない方がよいという結論になります。
中には『洗車機OK』と言い切ることで製品の凄さをアピールし、施工を促す施工店やコーティンング製品もありますが、『洗車機OK』という謳い文句は車を愛しているカーオーナーに向けたメッセージとしては無責任且つ誇大なアピールに感じてしまうのは私だけでは無いはずです。
もちろんコーティングを施工していない車に比べれば傷はつきにくくなります。しかし繰り返し洗車機を使用したり、条件が悪ければ1回の洗車でも傷はつくでしょう。コーティング施工車とはいえ、覚悟は必要です。
コーティング施工店での手洗い洗車がベストな選択
やはり大切な愛車をコーティングして美しく着飾ったなら、傷つけずにいつもキレイにしておきたいところ。
もしあなたが洗車が好きな方ならやはり自分でケアできる様になるのがベストだと思います。逆に洗車はあまり好きな方ではなかったり、忙しくてなかなか洗車をする時間を確保できないなら洗車屋さんに依頼すると良いでしょう。
但し、依頼先を慎重に選ばないと洗車機の時と同様に愛車が傷だらけになって戻ってくることもよくあります。信頼できる洗車スタッフが常駐している洗車専門店を1つ見つけておくと安心です。
もしコーティングを依頼したお店が洗車のサービスを行っているならラッキーです。コーティング専門店はキズに対して誰よりも敏感です。
普段から微細なキズを研磨で取り除く仕事をしているので傷が入るメカニズムや、入ってしまった傷を消すことの大変さを知っているので愛車を丁寧に扱ってくれるでしょう。
当店の洗車の内容と費用はこんな感じです。よかったらあなたの住まいの地域の洗車専門店との比較用に参考にしてみてくださいね。
『著者情報』
GLOSSY代表:森 新太
・カーコーティング専門店『GLOSSY』代表
・本質のカーケアケミカルブランド『SPECIALE』運営。
『日本一過酷とも言われる雪国、新潟県でカーコーティングの実験を重ね、
成功法則と独自の理論を確立。全国のカーオーナーに向け価値ある情報を発信中!』
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