ガラスコーティング施工車なのに水垢!?意外な原因と簡単な落とし方とは?
2024/04/22
せっかく高いお金を支払ってガラスコーティングを施工したのにすぐに水垢が、、、。
これは、ガラスコーティングを施工した多くのカーオーナーが経験している事なのです。
主な原因は、ガラスコーティングを施工していない車よりもガラスコーティングを施工した車の方が水垢がつきやすくなる事にあります。
私がコーティング専門店を15年経営した中で培った経験から、その原因や除去方法、予防策をお伝えしていけたらと思います。
はじめに、先日ご入庫されたお客様のお車に付着したひどい水垢を動画でお見せしたいと思います。
このお客様はチェーン店でガラスコーティングを施工されたのちにひどいシミができてしまい改善するためにお預かりしたメルセデスのルーフパネルになります。
なんでガラスコーティングした車の方が水垢がつくの!?
車が汚れないために高いお金を支払ってガラスコーティングを施工してもらったのに水垢がつきやすくなるってどういうこと!?
これはガラスコーティングの施工を検討されているかたなら誰もが思うことではないでしょうか?
ガラスコーティングの主成分が水垢と仲良し
ガラスコーティングはSi o2『二酸化珪素』を主成分としているのですが、この二酸化珪素はカルシウムやマグネシウム、ケイ素、鉄分などのミネラルと相性が良く、簡単に結合してしまいます。
これはコーティングを施工していない塗装面よりも結合しやすく、『ガラスコーティング施工車の方が水垢がつく』という事態が頻発しているのです。
対策されたコーティングはあるの??
完全に対策することは困難ですが、ガラスコーティングの上に有機質のトップコートを施工することでミネラル分の結合をある程度防ぐことはできます。ただし、そもそもベースのコーティング皮膜の性能が不十分な場合はトップコートが施工されていたとしても水垢まみれになってしまいます。
対してセラミックコーティングはこれを対策された製品になります。全く付着しないことはないものの、除去するための洗剤を使用することができ、簡単に除去できることと、付着してもダメージになりにくいことは大きなメリットです。
ガラスコーティングにつく水垢の原因を解明
一般にガラスコーティング施工車につく『水垢』にはこんなパターンがあります。
・ミネラル分の付着が原因(イオンデポジット)
水道水にはカルシウムやマグネシウムなどの金属元素(ミネラル)が含まれます。
洗車時に拭き残しなどがあるとそれが塗装面で乾いてミネラル分が白いシミとなって残り、これがイオンデポジット(水垢)になります。
・雨に含まれた大気中の汚れが原因
雨の中には花粉や黄砂、PM2.5、自動車や工場から排出される汚染物質など、車にとって有害な汚れが含まれており、これらを含んだ雨を浴びた車のボディーには有害な汚れが残ります。洗車まで一定期間空いてしまうと水垢として残ってしまいます。
・酸化したワックス、撥水シリコンが原因
当店に水垢のお悩み相談に来られる方の多くが簡易コーティング剤やカーワックスの酸化によってできた水垢です。頻繁に洗車をしている方でも少しずつ積層していくので酸化する前に除去してあげる必要があります。
『警告』洗車機の〇〇〇コースには気をつけて!!
洗車機のWAXコースは雨の日の水弾きが気持ちいい!ボディーが艶やかになって汚れもつきにくくなって最高!
と思いますよね??
洗車機の『ワックスコース』や『撥水コース』などのオプションで使われている成分は主に『シリコン』と呼ばれるものです。
この『シリコン』は塗布した直後は艶感も向上し、水弾きも良くなりますが、表面にわずかなベタつきが残ることで空気中の汚れを呼び寄せることで有機系の水垢になります。
また、シリコンそのものも酸化し水垢となり、ひどい場合にはクレーターになって研磨しないと改善できないレベルの状態へ発展することもあるのでWAXコースは使用しない方が賢明です。
ガラスコーティングにつく水垢の種類はこの2つ
有機系の『水垢』
空気中の汚染物質(排気ガス、花粉、黄砂、PM2.5 )などを含んだ雨水がボディーの上に降り注ぎ、乾燥して残ると水性の水垢が発生します。
また、ワックスの残りカスが酸化したものも水性の水垢の大きな原因になります。
無機系の『水垢』
水道水にはマグネシウム、カルシウム、ナトリウム等のミネラル分が含まれています。洗車後の拭き取りが不十分だとボディーに残った水分が乾燥し、ミネラル分が残留し、無機系の水垢が発生します。
ガラスコーティングに付着した水垢の落とし方
いくら用心をしていてもついてしまう水垢。一雨でも水垢がつくことがあり、日頃気をつけている人ほどショックでしょう。しかし、対処法を知っていれば安心です。ガラスコーティングの汚れ落としについて説明します。
– カーシャンプーを使った洗車で対処
新しくできた水垢ならカーシャンプーで対処できる事があります。
但し、ほとんどの場合はある程度時間が経ってしまっているのであまり期待せずにはじめの一歩として洗ってみましょう。
これで落ちなくても、次のステップの下準備になっているので先にクリーナーを用意していれば無駄にならないのでがっかりしないでくださいね。
性質に合った水垢専用クリーナーを使えば解決!
ワックスカス、油分など『有機質』の水垢除去方法
有機質の水垢はアルカリ系洗剤やアルコール系洗剤、有機溶剤系の洗剤に溶け出す性質があり、これらの成分を含んだ洗剤を使えば簡単に落とす事ができます。
中でも有機系の水垢に特化した洗剤は量販店でも入手しやすいので簡単に見つける事ができるでしょう。
カルシウム、鉄分など、『無機質』の水垢除去方法
水道水中のミネラルや融雪剤の付着などによる『無機質』の水垢は、市販の水垢用クリーナーでは落とす事ができません。
これはそもそも有機質と無機質では真逆の性質の汚れである事が理由で、無機質の水垢には『無機質の水垢専用の洗剤』を使用しなければ時間の無駄になるばかりか、落ちないことに苛立ちゴシゴシ擦って傷つけてしまうことにもなりかねないので注意しましょう。
弊社が扱う水垢専用クリーナーはこちら
スペチアーレ ワン【500ml】
当店でも毎日使用している製品で、店頭でもご購入いただけます。
ガラスコーティング車、「水垢」の予防方法6選
1・水道水で洗車した後はしっかりと水分を拭き取る。
2・カーワックスを使用する場合は定期的に施工する。
3・簡易系コーティング剤(スプレータイプのもの)はシリコンを含まないものを選ぶか使用を避ける。
4・洗車機のWAXコースや撥水コースは使用しない。
5・月に1〜2回程度の定期的な洗車を心がける。
6・車が汚れたときに水だけかけて終わらせない。
自分で落とせない水垢は業者に依頼を
時間がない、自分で落とせなかったなどの場合、洗車専門店やコーティング専門店で水垢落としをしてくれるところもあります。
ただ、コーティングを施工してある車の場合は、水垢除去剤でコーティングが剥がれてしまったり、傷んでしまう事がほとんどなので、コーティングを依頼したお店でメンテナンスを受ける方が望ましいです。
コーティングを依頼したお店でメンテナンスを受けられない場合でも水垢除去を依頼できる場合もありますが、コーティング施工車であるということを伝えておきましょう。
『著者情報』
GLOSSY代表:森 新太
・カーコーティング専門店『GLOSSY』代表
・本質のカーケアケミカルブランド『SPECIALE』運営。
『日本一過酷とも言われる雪国、新潟県でカーコーティングの実験を重ね、
成功法則と独自の理論を確立。全国のカーオーナーに向け価値ある情報を発信中!』
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